2017年3月31日金曜日

大阪市パノラマ地図検定解説編(5-10)最終回

大正13年発行の「大阪市パノラマ地図」から出題した、大阪市パノラマ地図検定の解説編です。
第5回の10問を順次解説してきました。今回が最終回になります。


第5回第10問
下の地図は大阪市パノラマ地図のある部分を拡大したものです。
A 地図の中心の赤丸印の場所には当時何があったでしょうか?(建物名など)
B 現在はどうなっているでしょうか?
C 江戸時代の天保年間には何があったでしょうか?
D 丸で囲まれた「造」は何でしょうか?
E 1614年には、ここには何があったでしょうか?

※江戸時代の手がかりをつかむには、浪華名所獨案内を活用してください。
※大阪市パノラマ地図の全体は、こちらからご覧いただけます。




解答と解説
A 明星商業学校
B 明星中学校・高等学校
C 東高津村(真田山)
D 玉造の「造」
E 真田丸

明星学園の歴史は、1898年(明治31年)、マリア会から派遣されたウォルフ先生により大阪市西区江戸堀に創立されたことに始まります。生徒数13名というささやかな出発でした。
南区千年町を経て、1903年(明治36年)現在地・真田山に移転しました。フランス風のハイカラな校舎の出現が人々を驚かせました。以来”明星商業”として多くの逸材を関西実業界に送り、とくにフランス語や英語に特色のある「語学の明星」として有名でした。大阪市パノラマ地図にはこのときの校舎の様子が描かれています。
第二次大戦後の1947~1948年(昭和22~23年)、学制改正にともない、明星高等学校・明星中学校を併設する大阪明星学園として再出発しました。

マリア会は1817年、シャミナード師によってフランスのボルドーに創設されたカトリック男子修道会で生涯を青少年教育に捧げようとする人々の集まりです。 現在会員は約2000名。世界の六大州にまたがる約135の大学・高校・中学・小学校の経営にあたっています。
日本においては、1887年(明治20年)5名のマリア会会員が東京に現在の暁星学園を創立。他に日本での姉妹校として海星学園(長崎)、光星学園(札幌)があります。
以上、大阪明星学園のホームページより引用しました。
グラウンドの脇には、平成28年1月に真田丸顕彰碑が建てられています。

真田丸は、大坂冬の陣の際に真田信繁(幸村)が徳川軍を破った出城で、大坂城の弱点である南面からの敵軍の進入を抑えるために築かれました。冬の陣の後に徳川軍によって徹底的に壊されましたが、昨年新しい資料も見つかり、存在場所がほぼ特定されました。真田丸関連の資料は新之介さんのブログからお借りしました。

大阪市パノラマ地図検定全50問は、今回で終了します。
最後まで、お付き合いいただきありがとうございました。

真田丸顕彰碑

浪華名所獨案内の真田山付近
天保新改攝州大阪全圖(天保8(1837)年発行)の真田山付近
明治41年、昭和4年、昭和32年、最近の地形図の真田山付近(今昔マップ3より)

松江で新たに発見された絵図(左)と
広島市立図書館所蔵の「浅野文庫所蔵 諸国当城之図」(右)
地形図と重ねてみると
(南側の堀はそれらしい地形が見当たりません。完全に埋められたのでしょう。)
明治時代の大阪実測図と重ねてみると
現在の地図と重ねてみると


第1回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/09/blog-post_8.html

第2回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/10/blog-post_5.html

第3回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/11/blog-post_24.html

第4回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2017/02/blog-post_9.html

2017年3月29日水曜日

大阪市パノラマ地図検定解説編(5-9)

大正13年発行の「大阪市パノラマ地図」から出題した、大阪市パノラマ地図検定の解説編です。第5回の10問を順次解説していきます。

第5回第9問
下の地図は大阪市パノラマ地図のある部分を拡大したものです。
A 地図の中心の赤丸印の場所には当時何があったでしょうか?(建物名など)
B 現在はどうなっているでしょうか?
C 江戸時代の天保年間には何があったでしょうか?
D 市電が通っている道路のうち南北の道路の名前は?
E この学校は、どこに移転したでしょうか?

※江戸時代の手がかりをつかむには、浪華名所獨案内を活用してください。
※大阪市パノラマ地図の全体は、こちらからご覧いただけます。




解答と解説
A 大阪府立夕陽丘女学校
B 空き地(猫の楽園)
C 天王寺町の雑木林、一部夕陽庵
D 谷町筋
E 天王寺区北山町

大阪府立夕陽丘女学校の歴史は、明治39年(1906)に大阪府立島之内高等女学校として設立が認可されたことに始まります。大阪市南区千年町(現・大阪市中央区東心斎橋2丁目)にあった大阪市立第二高等女学校の元校舎(もとは大阪市立千年小学校(大阪市立大宝小学校分校)の元校舎)を利用して仮校舎を設置しました。

明治41年(1908)には大阪市南区天王寺夕陽丘町(現・大阪市天王寺区夕陽丘町)の校舎に移転しました。移転直後の明治42年(1909)1月に、移転先の地名をとった大阪府立夕陽丘高等女学校へと改称しています。大阪市パノラマ地図には、このころの女学校の様子が描かれています。
昭和9年(1934)大阪府女子師範学校および附属小学校・附属幼稚園の跡地(現在地)に校舎を新築し移転しました。移転後の改称は反対運動が起こったため見送られています。

学制改革により、昭和23年(1948)に大阪府立夕陽丘高等学校が発足し、全日制普通科を設置しました。大阪府立天王寺高等学校(旧制大阪府立天王寺中学校)と男女生徒および教職員を交流して男女共学となりました。生徒交流については、夕陽丘・天王寺両校とも原則として関西本線線路を境に、北部在住者は夕陽丘高校・南部在住者は天王寺高校へ振り分けられることになりました。
直後の1948年5月にはGHQの指示により、天王寺高等学校の校舎が新制中学校校舎に転用されることになりました。これに伴い、校舎を明け渡した天王寺高等学校が夕陽丘高等学校内に移転して2校同居する形となりました。夕陽丘・天王寺の2校同居は昭和26年(1951)まで続きましたが、天王寺高等学校は1951年までに元の校舎へと復帰しています。

浪華名所獨案内の夕陽丘付近
天保新改攝州大阪全圖(天保8(1837)年発行)の夕陽丘付近
明治41年、昭和7年、昭和32年、最近の地形図の夕陽丘付近(今昔マップ3より)


第1回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/09/blog-post_8.html

第2回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/10/blog-post_5.html

第3回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/11/blog-post_24.html

第4回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2017/02/blog-post_9.html

2017年3月27日月曜日

今週の今昔館(52) 20170327

〇企画展「浪花の大ひな祭り-浪花の豪商の雛道具-」 開催中です。
いよいよ4月2日(日)までです。


桃の節句は宮中の行事にはじまり、江戸時代には女子のすこやかな成長を祈る「雛祭り」として武家や町方にも広がりました。
摂南大学と大阪くらしの今昔館は、毎年「浪花の大ひな祭り」として今昔館に大ひな壇を展示しています。今年、鴻池とならぶ浪花の豪商のひとつ「加島屋」(廣岡家)に伝来した節句飾り一式が新たに発見され、大阪くらしの今昔館に寄贈されました。これを記念して加島屋伝来の享保雛や立雛など雛人形や道具類の数々を初めて展示します。豪商の雛道具にみる大坂の華やかな文化をお楽しみください。



会  期:平成29年2月25日(土)~4月2日(日)
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
会期中の休館日:毎週火曜日、3月22日(水)

会  場:大阪市立住まいのミュージアム(大阪くらしの今昔館)企画展示室
入 館 料: 企画展のみ300円
     常設展+企画展   一般800円(団体700円)
                  高・大生500円(団体400円)(要学生証提示)
     *団体は20名以上
     *年間パスポートでもご入場いただけます。
     *中学生以下、障がい者手帳持参者、大阪市内在住の65歳以上の方は
      無料です(要証明書提示)。

今年の大ひな壇(約600体)



享保雛 加島屋伝来 当館蔵

立雛(次郎左衛門雛)
加島屋伝来 当館蔵

丸平大木人形店製の雛人形 個人蔵

御殿雛 摂南大学蔵

大雛壇(部分、2015年) 摂南大学蔵


〇次回特別展「大坂蔵屋敷-天下の台所はここから始まる-」

会期:平成29年4月22日(土)~5月28日(日)
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
会期中の休館日:4月25日(火)、5月2日(火)、9日(火)、
        16日(火)、23日(火)

 「天下の台所」と称された江戸時代の大坂には諸藩の蔵屋敷が設けられ、17世紀末に81、最盛期の19世紀前期には110をこえる蔵屋敷が建ち並んでいました。各藩では、年貢として領内から徴収した米や特産品をこの蔵屋敷に集め、相場を見て売り捌き、現金化しました。このような経済活動の中から、世界に先駆けて先物取引が大坂で誕生しました。大坂の経済発展は、蔵屋敷を中心に全国の物資が集中することによってもたらされたのです。

 大坂蔵屋敷は各藩の屋敷としても機能しました。藩の役人の住まいのほかに、国元からの年貢米を収納する米蔵が大きな比重を占めたため、蔵屋敷と呼ばれました。大坂蔵屋敷は、水運の便が良い中之島を中心に立地し、「水の都」にふさわしい都市景観を形成していたのです。

 蔵屋敷の研究は、経済史や歴史学の分野から始まり、考古学の発掘で新発見が相次ぎ、最近では建築史研究成果も出ています。そこで、大阪くらしの今昔館(大阪市立住まいのミュージアム)では、大阪の居住形態のひとつとして大坂蔵屋敷を取り上げました。新発見の資料も含めて約150点の歴史資料を展示し、蔵屋敷の歴史、建物の特徴と変遷、蔵屋敷のある町並景観、蔵屋敷での暮らしと年中行事など、さまざまな角度から蔵屋敷の実像に迫ります。

会  場:大阪市立住まいのミュージアム(大阪くらしの今昔館)企画展示室
     〒530-0041 大阪市北区天神橋6丁目4-20 住まい情報センタービル8階
開催時間:午前10時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
入 館 料: 特別展のみ300円
     常設展+特別展   一般800円(団体700円)
             高・大生500円(団体400円)(要学生証提示)
     *団体は20名様以上
     *年間パスポートでもご入場いただけます。
     *中学生以下、障がい者手帳持参者、大阪市内在住の65歳以上の方は無料です(要証明書提示)。
交  通:大阪市営地下鉄堺筋線・谷町線、阪急線「天神橋筋六丁目」駅
     3番出口から直結
主な展示資料:大坂蔵屋敷に関する屏風・絵巻・建築絵図・文書資料等
主  催:大阪市立住まいのミュージアム

久留米藩蔵屋敷図 右隻
(神宗蔵 大阪歴史博物館寄託
(大阪市指定有形文化財))
元禄五年佐賀藩大坂蔵屋敷絵図
(日本生命保険相互会社蔵 大阪歴史博物館寄託
(大阪市指定有形文化財))

よと川の図(部分)(当館蔵)
広島藩蔵屋敷絵図
(大阪商業大学商業史博物館蔵)
浪花百景  大江ばしより鍋しま風景
(大阪市立中央図書館蔵)

<関連イベント>
講演会「中之島の蔵屋敷と堂島の米市場」

◇日  時:平成29年4月29日(土・祝)13:30~15:00
       (受付開始:13:00~)
◇講  師:宮本 又郎 氏(大阪大学名誉教授)
◇場  所:大阪市立住まい情報センター 3階 ホール
      (大阪市北区天神橋6丁目4-20)
◇定  員:100名(要事前申込、先着順)
      定員になり次第、締め切ります。
◇参 加 費:無料

お申し込み方法
【インターネット】
 「住まい・まちづくり・ネット」よりお申し込みください。
https://www.sumai-machi-net.com/event/portal/event/32745

【はがき又はファックス】
 お申込者の郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、年齢、電話番号(ファックスでお申し込みの方は、FAX番号)、参加人数(4名様まで)をご記入の上、お申し込みください。

  宛先 〒530-0041 大阪市北区天神橋6丁目4-20
     大阪くらしの今昔館「大坂蔵屋敷 講演会」係

  ファックス番号  06-6354-8601

※本講演会の参加証は発送いたしません。参加申し込み後、特に連絡がない場合はご参加いただけますので、直接会場にお越しください。なお、はがきまたはFAXからお申し込みの場合、お申し込みいただいた時点で定員に達していた場合には、その旨連絡をさせていただきます。

※お申し込み後、ご都合で参加できなくなった場合は、ご連絡ください。

※お申し込み時の個人情報は、大阪くらしの今昔館が保管し、申込者への連絡、当日受付及び利用状況統計基礎データ作成に使用させていただきます。



〇4月10日(月)~14日(金)は、展示替えのため、休館日です。ご注意ください。

〇今週のイベント・ワークショップ



3月27日(月)、29日(水)~4月1日(土)、3日(月)、5日(水)~8日(土)
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30

4月2日(日)、9日(日)
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00


4月2日(日)
町家衆イベント ワークショップ 『すりこぎトンボを作ろう』

①13時00分 ②14時30分
当日先着各回10名、材料費400円
*当日12時より受付で参加整理券を販売します
講師:大阪くらしの今昔館 町家衆

町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00~16:00

イベント 町家寄席-落語
江戸時代にタイムスリップ!大坂の町家で、落語をきいてみませんか
出演・演目:桂出丸「替り目」、笑福亭 扇平「猿後家」
14時~15時

4月8日(土)
町家衆イベント ワークショップ 『一閑張りの小物入れを作ろう』

①13時30分 ②14時30分
当日先着各回10名、参加費200円
*当日12時より受付で参加整理券を販売します
講師:大阪くらしの今昔館 町家衆

4月9日(日)
イベント 座敷舞

山村流の立ち方が華やかな舞を披露します
出演:山村若女 ほか
14時~15時

町家衆イベント おじゃみ
古布を四角く切って縫い合わせて作るおじゃみ(お手玉)。
作り方をていねいにお教えします。
開催日:第2日曜
時 間:14:00~16:00


そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。

大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。

 「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。
「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/howtouse



2017年3月22日水曜日

大阪市パノラマ地図検定解説編(5-8)

大正13年発行の「大阪市パノラマ地図」から出題した、大阪市パノラマ地図検定の解説編です。第5回の10問を順次解説していきます。

第5回第8問
下の地図は大阪市パノラマ地図のある部分を拡大したものです。
A 地図の中心の赤丸印の場所には当時何があったでしょうか?(建物名など)
B 現在はどうなっているでしょうか?
C 江戸時代の天保年間には何があったでしょうか?
D この学校の後身は何大学でしょうか?
E 丸で囲まれた「天」は何でしょうか?

※江戸時代の手がかりをつかむには、浪華名所獨案内を活用してください。
※大阪市パノラマ地図の全体は、こちらからご覧いただけます。




解答と解説
A 大阪府女子師範学校
B 大阪府立夕陽丘高等学校と大阪警察病院
C 天王寺村
D 大阪教育大学
E 天王寺の「天」

大阪府女子師範学校は、現在の大阪教育大学の前身にあたります。
沿革は、1885年(明治18年)大阪府師範学校に附属女子師範学科・裁縫専習科が設置されたことに始まります。
1886年(明治19年)大阪府師範学校から女学科(附属女子師範学科)が分離し、大阪府女学校(大阪府立大手前高等学校の前身)として独立しました。
1890年(明治23年)大阪府尋常師範学校に女子師範学科が再設置されました。
1900年(明治33年)に分離独立し,南区天王寺北山・小宮(通称「桃山」と呼ばれていました。現在の大阪府立夕陽丘高等学校がある場所です。)に新校舎が竣工しました。大阪市パノラマ地図にはこのときの校舎の様子が描かれています。

大阪府尋常師範学校女子師範学科(桃山校舎)

大阪府女子師範学校は,1927年(昭和2年)に南区天王寺北山・小宮から住吉区平野流町に近代校舎を新設・移転しました。
1943年(昭和18年)の師範教育令改正により従来の師範学校が官立専門学校となった際,天王寺師範学校とともに大阪第一師範学校となり,この建物は,同校の女子部として用いられました。
以上、大阪教育大学のホームページ及びウィキペディアから引用しました。

浪華名所獨案内の小宮町付近
天保新改攝州大阪全圖(天保8(1837)年発行)の小宮町付近
明治41年、昭和7年、昭和32年、最近の地形図の小宮町付近(今昔マップ3より)


第1回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/09/blog-post_8.html

第2回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/10/blog-post_5.html

第3回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/11/blog-post_24.html

第4回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2017/02/blog-post_9.html

2017年3月20日月曜日

今週の今昔館(51) 20170320

〇収蔵資料紹介 浪花行事十二月 「卯之花月 ざこま魚じま」
 二代貞信 作、昭和14(1939)年


 昨年の4月より「浪花行事十二月」から季節に合わせて作品を紹介してきました。
 今回は、そのなかでまだ紹介できていなかった作品「卯之花月 ざこま魚じま」をご紹介します。
 卯之花月すなわち旧暦の4月は、現在の暦では5月ごろになります。


 雑魚場の魚市は江戸堀・京町堀等の西にあり、魚問屋が軒を連ねました。遠近の浦々より鯨やマグロ、ブリなどの大魚から鰯などの小魚まで様々な魚が運びこまれました。本図は明け方の薄暗い中、魚を小船からおろし、問屋に運び込む様子が描かれ、人の姿はシルエットですが、勢いが感じられます。嘉永二年(1849)年の「浪花十二月画譜」によると「桜鯛、三月下旬より四月上旬を魚島時といふて、鯛の美味格別なるゆゑ、家毎にこれを賞美す。或人の句に、花うりがほめてゆくなり桜鯛」と書かれているように、ここから運ばれた春の鯛が賞味されていたようです。

 以上で、浪花の年中行事風俗を1年分ご紹介させていただいたことになります。
 下記の一覧から、各月の絵とその解説をご覧いただくことができます。

 年中行事は旧暦に合わせたほうが季節感とうまくマッチしている場合があります。例えば、桃の節句や七夕など。十五夜は今でも旧暦です。新暦だと15日が必ずしも満月とはなりません。重陽の節句も旧暦のほうが菊の季節と合っています。当時と同じ形で年中行事を行うことは、現在では難しいかもしれません。しかし、時には立ち止まってかつての風習に思いをはせることで、日本の四季を一層楽しんでいただけるのではないでしょうか。

浪花行事十二月 二代貞信(1848~1940)筆 昭和14(1939)年 
絹本着色 一帖 大阪くらしの今昔館蔵



(一月)睦月  今宮十日恵比寿
(二月)梅見月 野里住吉一夜官女
(三月)桜月  十三堤草つみ
(四月)卯之花月 ざこば魚じま
(五月)橘月 梅田牛の藪入り
(六月)雷師月 夏まつり
(七月)七夕月 盆をとり
(八月)月見月 彼岸会
(九月)紅葉月 重陽菊の使
(十月)時雨月 誓文払
(十一月)霜月  番船
(十二月)春待月 顔見世芝居



〇企画展「浪花の大ひな祭り-浪花の豪商の雛道具-」 開催中です。

桃の節句は宮中の行事にはじまり、江戸時代には女子のすこやかな成長を祈る「雛祭り」として武家や町方にも広がりました。
摂南大学と大阪くらしの今昔館は、毎年「浪花の大ひな祭り」として今昔館に大ひな壇を展示しています。今年、鴻池とならぶ浪花の豪商のひとつ「加島屋」(廣岡家)に伝来した節句飾り一式が新たに発見され、大阪くらしの今昔館に寄贈されました。これを記念して加島屋伝来の享保雛や立雛など雛人形や道具類の数々を初めて展示します。豪商の雛道具にみる大坂の華やかな文化をお楽しみください。



会  期:平成29年2月25日(土)~4月2日(日)
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
会期中の休館日:毎週火曜日、3月22日(水)

会  場:大阪市立住まいのミュージアム(大阪くらしの今昔館)企画展示室
入 館 料: 企画展のみ300円
     常設展+企画展   一般800円(団体700円)
                  高・大生500円(団体400円)(要学生証提示)
     *団体は20名以上
     *年間パスポートでもご入場いただけます。
     *中学生以下、障がい者手帳持参者、大阪市内在住の65歳以上の方は
      無料です(要証明書提示)。

今年の大ひな壇(約600体)



享保雛 加島屋伝来 当館蔵

立雛(次郎左衛門雛)
加島屋伝来 当館蔵

丸平大木人形店製の雛人形
個人蔵

御殿雛 摂南大学蔵

大雛壇部分(2015年)
摂南大学蔵


〇今週のイベント・ワークショップ


3月20日(月)、23日(木)~25日(土)、27日(月)、29日(水)~4月1日(土)
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30

3月26日(日)
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00


3月25日(土)
ワークショップ 『型ぬき』
13時30分~15時
講師:大阪くらしの今昔館 町家衆
材料費50円/3枚

3月26日(日)
イベント 日本の伝統文化『香道』

①11:00 ②13:00
日本の文化を体験しませんか
講師:泉山御流 南大阪支部長 神垣裕香
対象:中学生以上、座敷で正座ができる方、先着申込順各回20名
参加費:500円(別途、大阪くらしの今昔館の入館料が必要です)

【申込方法】
①往復はがきに以下の必要事項をご記入の上お申込ください
郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、電話番号、年齢、参加希望時間(①・②)
 〒530-0041 大阪市北区天神橋6-4-20  大阪くらしの今昔館「香道」係
②インターネットからのお申し込みは
「住まい・まちづくり・ネット」よりお申込ください

●申込期間:2/10~3/10(ただし、定員になり次第締め切ります。)
※いただいた個人情報は目的以外に使用いたしません。

町家衆イベント 絵本で楽しい時間
むかし話などの絵本を表情豊かに読み聞かせます。
じっくりとお聞きください。
開催日: 第4日曜
時 間:14:30~15:00

4月2日(日)
町家衆イベント ワークショップ 『すりこぎトンボを作ろう』

①13時00分 ②14時30分
当日先着各回10名、材料費400円
*当日12時より受付で参加整理券を販売します
講師:大阪くらしの今昔館 町家衆

町家衆イベント 町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00~16:00

イベント 町家寄席-落語
江戸時代にタイムスリップ!大坂の町家で、落語をきいてみませんか
出演・演目:桂出丸「替り目」、笑福亭 扇平「猿後家」
14時~15時


そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。

大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。

 「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。
「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/howtouse



2017年3月15日水曜日

大阪市パノラマ地図検定解説編(5-7)

大正13年発行の「大阪市パノラマ地図」から出題した、大阪市パノラマ地図検定の解説編です。第5回の10問を順次解説していきます。

第5回第7問
下の地図は大阪市パノラマ地図のある部分を拡大したものです。
A 地図の中心の赤丸印の場所には当時何があったでしょうか?(建物名、橋名、道路名など)
B 現在はどうなっているでしょうか?
C 江戸時代の天保年間には何があったでしょうか?
D 市電「東雲町」停留所のある道路の名前は?
E この学校の発祥の地はどこでしょうか?

※江戸時代の手がかりをつかむには、浪華名所獨案内を活用してください。
※大阪市パノラマ地図の全体は、こちらからご覧いただけます。



解答と解説
A ウヰルミナ女学校
B 大阪女学院中・高・短大・大学
C 禰宜町(畑)吉右衛門肝煎地
D 長堀通
E 川口居留地22番地

1884(明治17)年「ウヰルミナ女学校」開校
 大阪女学院のルーツであるウヰルミナ女学校(Wilmina Girls’School、維耳美那女学校)が、米国カンバーランド長老教会外国宣教局(mission)のミッションスクールとして創設されました。
 創設者は外国宣教局の教育事業責任者A.D.ヘール(Alexander D.Hail)宣教師で、弟のJ.B.ヘール宣教師と協力して大阪市西区にあった川口外国人居留地19番Aとその隣接地22番(計約370坪)で開校しました。
 校名は最初の寄付者 William Saunders のWilと、その妻 Ermina の mina を組合わせ、「ウヰルミナ女学校」と名付けました。

1886(明治19)年「大阪一致女学校」開校
 大阪女学院のいまひとつのルーツである大阪一致女学校が、米国北長老教会宣教局のミッションスクールとして、教育宣教師のAnn E.Garvin校長を創設者として、川口外国人居留地16番(258.5坪)の宣教師館で開校しました。
 校名は、宣教局が大阪で創設した教会を一致教会と称したので、「大阪一致女学校」と名付けられました。
 翌1887(明治20)年に西区土佐堀3丁目の旅館を借り、改装してそこに移転し、さらに1888(明治21)年には西成群清堀村(現在の校地で、地名は幾度か変更した)に土地約2,400坪を購入し、校舎を新築して移りました。
 1892(明治25)年、大阪一致女学校の校名を「浪華女学校」と改称しました。

1899(明治32)年文部省「訓令12号」発令
 文部省は、訓令12号を発令し、法令による学校においては特定の宗教に基づいて教育を行うことを禁止しました。
ウヰルミナ女学校、浪華女学校はともに上級学校への入学資格を失う不利のなか、しかし建学の精神を守り、毎日礼拝を続け、キリスト教教育を続けました。
 そのため、1889(明治22)年頃から始まった反外国人キャンペーンとも重なって両校の入学者が激減しましたが、その後、その風潮もゆるみ、1903(明治36)年からは、生徒数は増加していきました。

1904(明治37)年ウヰルミナ女学校と浪華女学校が合併
 ウヰルミナ女学校の関係教会であるカンバーランド長老教会と、浪華女学校の関係教会である日本基督教会が1889(明治22)年10月に合同しました。
そこで同じ教育方針を持つ大阪の二つの学校を合併し、校名は「ウヰルミナ女学校」を継承、校地校舎は浪華女学校に統合しました。
 1939(昭和14)年からの皇民化政策で、異民族の人々に日本風の名前を用いる創氏改名を迫った政府が、外国人の名前に由来する校名の変更を強制することが必至となり、やむなく校名を大阪女学院高等女学部と改称しました。

1947(昭和22)年、学制改革で「大阪女学院中学校」設置。
1948(昭和23)年「大阪女学院高等学校」設置。
1968(昭和43)年「大阪女学院短期大学英語科」開学
2004(平成16)年「大阪女学院大学 国際・英語学部」開学
2009(平成21)年、大阪女学院大学大学院「21世紀国際共生研究科」開設
以上、大阪女学院のホームページから抜粋しました。

浪華名所獨案内の玉造付近
天保新改攝州大阪全圖(天保8(1837)年発行)の玉造付近
明治41年、昭和4年、昭和32年、最近の地形図の玉造付近(今昔マップ3より)


第1回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/09/blog-post_8.html

第2回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/10/blog-post_5.html

第3回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2016/11/blog-post_24.html

第4回大阪市パノラマ地図検定解説編はこちらからどうぞ。
http://osakakochizu.blogspot.jp/2017/02/blog-post_9.html

2017年3月13日月曜日

今週の今昔館(50) 20170313

〇企画展「浪花の大ひな祭り-浪花の豪商の雛道具-」 開催中です。

桃の節句は宮中の行事にはじまり、江戸時代には女子のすこやかな成長を祈る「雛祭り」として武家や町方にも広がりました。
摂南大学と大阪くらしの今昔館は、毎年「浪花の大ひな祭り」として今昔館に大ひな壇を展示しています。今年、鴻池とならぶ浪花の豪商のひとつ「加島屋」(廣岡家)に伝来した節句飾り一式が新たに発見され、大阪くらしの今昔館に寄贈されました。これを記念して加島屋伝来の享保雛や立雛など雛人形や道具類の数々を初めて展示します。豪商の雛道具にみる大坂の華やかな文化をお楽しみください。


会  期:平成29年2月25日(土)~4月2日(日)
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
会期中の休館日:毎週火曜日、3月22日(水)

会  場:大阪市立住まいのミュージアム(大阪くらしの今昔館)企画展示室
入 館 料: 企画展のみ300円
     常設展+企画展   一般800円(団体700円)
                  高・大生500円(団体400円)(要学生証提示)
     *団体は20名以上
     *年間パスポートでもご入場いただけます。
     *中学生以下、障がい者手帳持参者、大阪市内在住の65歳以上の方は
      無料です(要証明書提示)。

今年の大ひな壇(約600体)



享保雛 加島屋伝来 当館蔵

立雛(次郎左衛門雛)
加島屋伝来 当館蔵

丸平大木人形店製の雛人形
個人蔵

御殿雛 摂南大学蔵

大雛壇部分(2015年)
摂南大学蔵



〇今週のイベント・ワークショップ

3月18日(土)、19日(日)は、イベント 彼岸の屋台です。
イベント 彼岸の屋台
落語にある見世物小屋を再現した「見世物小屋」に「のぞきからくり」や「宝引き」など・・
お祭りは大人も子どもも楽しめます
13時~16時 8階・9階大通り

ぜんざい
11時~
100円/杯(なくなり次第終了)


3月13日(月)、15日(水)~18日(土)、20日(月)、23日(木)~25日(土)
町家ツアー

住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」の9階「なにわ町家の歳時記」では、楽しいガイドツアーをおこなっております。当日ご来館の方は、自由に参加していただけます。
※団体でお越しの場合は、事前にお申し込みください。
開催日:平日・土曜日(※日曜日・祝日は下記のとおり、町家衆による町家ツアーがあります。)
時 間:11:30、14:30

3月19日(日)、20日(月・祝)
町家衆イベント 町家ツアー

江戸時代大坂の町並みについて町の特色や見どころをわかりやすく解説します。
時 間:13:10~14:00


3月19日(日)
町家衆イベント 連鶴

折鶴がいくつもつながった連鶴。
一枚の紙から折るところに特色があります。
作り方を詳しくお教えします。
開催日:奇数月の第3日曜
時 間:14:00~15:30

町の解説
江戸時代の大坂では人々はどのように暮らしていたのか。
当時の史料(複製)とともに町会所で詳しく説明します。
開催日:第1・3日曜
時 間:13:00-16:00

3月25日(土)
ワークショップ 『型ぬき』
13時30分~15時
講師:大阪くらしの今昔館 町家衆
材料費50円/3枚

3月26日(日)
イベント 日本の伝統文化『香道』

①11:00 ②13:00
日本の文化を体験しませんか
講師:泉山御流 南大阪支部長 神垣裕香
対象:中学生以上、座敷で正座ができる方、先着申込順各回20名
参加費:500円(別途、大阪くらしの今昔館の入館料が必要です)

【申込方法】
①往復はがきに以下の必要事項をご記入の上お申込ください
郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、電話番号、年齢、参加希望時間(①・②)
 〒530-0041 大阪市北区天神橋6-4-20  大阪くらしの今昔館「香道」係
②インターネットからのお申し込みは
「住まい・まちづくり・ネット」よりお申込ください

●申込期間:2/10~3/10(ただし、定員になり次第締め切ります。)
※いただいた個人情報は目的以外に使用いたしません。

町家衆イベント 絵本で楽しい時間
むかし話などの絵本を表情豊かに読み聞かせます。
じっくりとお聞きください。
開催日: 第4日曜
時 間:14:30~15:00


そのほかのイベント・ワークショップはこちらからご覧いただけます。
そのほか定期開催のイベントはこちらからご覧ください。

大阪くらしの今昔館の展示内容や利用案内などについて詳しくはこちらからどうぞ。

 「住まい・まちづくり・ネット」では、大阪市立住まい情報センター主催のセミナーやイベントの紹介、専門家団体やNPOの方々と共催しているタイアップイベントの紹介などを行っています。イベント参加の申し込みやご意見ご感想なども、こちらから行える双方向のサイトとなっています。
「住まい・まちづくり・ネット」はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/
初めての方はこちらからどうぞ。≫http://www.sumai-machi-net.com/howtouse